カーネルデバッガ「WinDbg」入門(その3)
前回はカーネルデバッガ「WinDbg」とMicrosoftブロッガーの関係に触れながら、次のような点を確認いたしました。
・カーネルデバッガ「WinDbg」はMicrosoft社内開発者の必須ツールである
・最新バージョンのWinDbgにはMicrosoftの次期戦略が表現されている
カーネルデバッガ「WinDbg」を学ぶメリット
カーネルデバッガ「WinDbg」を学ぶメリットについて考えてみます。カーネルデバッガ「WinDbg」を学ぶメリットは、Microsoft社内の開発者と同じ視点に立てることです。彼らは、WindowsやLinuxをはじめとする現代流行のソフトウェアの内外を論じる評論家ではありません。「IT専門家モドキ」が提供する知識に頼ることはできません。彼らは巨大なユーザベースを誇るソフトウェアの開発者であり、重い責任を背負っています。
前回も紹介したこのMSのブロッガーは、できたての拡張DLL(SOS.DLL)を使用しています。同氏の他のブログの内容を丁寧に読んでみると、以前のSOS.DLLには多くのバグや不都合があり、今回のものはかなり改善されている、という一文があります。私たちはこのブログ発言から、"ソフトウェアにはバグがある。しかし、そのバグが公開されないこともある"、という現実を理解できます(Windowsエラー報告メカニズム)。
先のブログは、SOSが社内的にはpsscor.dllと呼ばれていることも教えてくれています。「SOS」は「Son Of Strike」、「psscor.dll」の「psscor」はProduct Support Service Common (Language) Runtimeの略語といわれています。拡張DLL「psscor.dll」は、Microsoft社内のPSSチームとCLRチームの未公開の共同開発ツールというわけです。
Microsoft社内には、Microsoft Global Escalation Services (旧Critical Problem Resolution (CPR))というチームもあります。このチームはプロのWinDbgユーザ集団であり、一般公開される前の最新WinDbgを使用しています。同チームの動きなどはWinDbgコマンドスクリプティング講座で取り上げています。
カーネルデバッガ「WinDbg」を学ぶメリット。それは、IT評論家などの「口当たりのよい軽い」発言内容を理解するのではなく、巨額の富を生み出したMicrosoft開発陣の考え方や作業内容を直接知るための手段を手にすることです。
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本日は2009-01-06です。