ビジネス WinDbg入門 Windowsカーネル分析ノート


標準ライブラリを学ぶこと

 前回に引き続き、次のPDF論文の一部を紹介します。

C++の学び方


 皆さんの多くは、ほぼ毎日のように資料を作成していると思います。ソフトウェア開発者ならば、担当したモジュールの機能説明書を書かなければなりません。開発者自らが営業も兼務する小さなソフトハウスなら、販促Webコンテンツ、販売資料、あるいは、マニュアルなども用意しなければなりません。このような作業は、知力と根気を要求する大変難しいものです。すべてを文字で説明しようとすると、膨大な量の資料になってしまいます。ご承知のように、エネルギーを注いで完成させた膨大な資料は、たいへん残念なことに、隅から隅まで読まれることはほとんどありません。注ぎ込んだエネルギーは実質的に無意味がないわけです。このような無駄な作業はなんとしても避けたいところです。

 私たちは、参照や引用という手法を多用してドキュメントの量を抑えにかかります。これはドキュメント量を抑えるという効果だけを狙ったものではなく、暗黙のうちに既存情報を再利用することでもあります。このため、視点を変えると、自分のドキュメントの質が高ければ、他の人に再利用される確率が高くなります。以上をまとめると次のようになります。

・質の高いドキュメントを書くべきである。
・質の高い既存ドキュメント情報は再利用すべきである。

これらの2点をソフトウェア開発分野に適応すれば、次のようになります。

・質の高いライブラリを開発すべきである。
・質の高いライブラリ内のコードは再利用すべきである(参考情報)。

 本日は、9ページの「Fortunately, there is some experience with ...」で始まる段落の内容を検討します。この段落は、次のようなことを述べています。

・概念と良質なライブラリを同時に学習すべきである。
・C++標準ライブラリの使い方を学習すべきである。

 私たちが今読んでいる論文は、C++プログラマのための技術解説書ではなく、これからプログラマを目指す人のためのC++学習論ですから、次のようなことは強調されていません。

・良質なライブラリを開発すべきである。

 これはC++を学んだ人が到達する最終点です。これからC++を学ぼうとしている人は、ライブラリ、とりわけ、"STLと略称される標準テンプレートライブラリを学ぶ"、ということが大切になります。私たちの日常生活に当てはめれば、参照あるいは引用する優れたドキュメントをまず選択し、その内容をしっかり理解した上で再利用する行為、に相当します。

きわめて単純なことが述べられいますが、"初学者は概念とライブラリを同時に学びなさい"というアドバイスの意味をしっかり理解したいところです。
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本日は2008-11-22です。